平成18年に発生した農作業による死亡事故件数は391件で前年より4件減少したと農水省が6月20日、集計結果を発表した。年齢別では65歳以上の高齢者の死亡事故が305件で全体の78%を占めた。男女別では男性が84%、女性16%。
農業機械作業にかかる事故が圧倒的に多く242件で全体の62%。しかしここ10年間を見ると減少傾向だ。
機種別では▽乗用型トラクターによる事故が最多の115件で、機械にかかる事故の中で48%を占める▽次いで農用運搬車22%▽歩行型トラクター11%−−これら3機種で機械にかかる事故の80%を占めている。
乗用型トラクターでは機械の転落と転倒が84件で最多。次いで道路上で自動車などとの衝突が9件。
農用運搬車と歩行用トラクターについても転落と転倒によるものが最も多く、それぞれ20件。
一方、農業用施設作業にかかる事故は26件で全体の7%となっている。その中では作業舎の屋根など「高所からの転落」が最多で10件を数える。
それ以外の作業にかかる事故は123件で全体の31%。うち熱中症などを含む「作業中の病気によるもの」が23件。次いで▽樹木など高所からの転落▽稲わらなどの焼却中に火にまかれる▽溺水、がそれぞれ20件となっている。
事故全体は減っているがこの「それ以外の事故」だけは増加して、近年の最低だった10年の67件に比べ56件も多い。原因別では「作業中の病気」と「溺水」が増えている。
また70歳以上の死亡事故が圧倒的に多く、しかもここ5年間、200件を超えて上昇傾向にある。