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集落営農の設立で労働時間など軽減

−農水省が実態調査
(6/24)

集落営農の設立によって労働時間と生産費が減少したという集落営農活動の実態調査結果を農水省が6月24日公表した。集落内の営農を一括管理・運営している3505の集落営農を調査対策とし、2884から調査票を回収した。調査期日は今年3月1日現在。 集落営農を構成している農家1戸当たりの労働時間は設立前と比べて「減少した」が49.4%、「変化なし」が41.8%、「増加した」が6%となった。 生産費は「減少」36.8%、「増加」12%、「変化なし」48%。以上の結果から農水省は「集落営農の設立により経営の効率化が図られている」とした。 集落営農は平成18年の設立が全体の36%弱を占め、19年設立を合計す...

集落営農の設立によって労働時間と生産費が減少したという集落営農活動の実態調査結果を農水省が6月24日公表した。集落内の営農を一括管理・運営している3505の集落営農を調査対策とし、2884から調査票を回収した。調査期日は今年3月1日現在。
集落営農を構成している農家1戸当たりの労働時間は設立前と比べて「減少した」が49.4%、「変化なし」が41.8%、「増加した」が6%となった。
生産費は「減少」36.8%、「増加」12%、「変化なし」48%。以上の結果から農水省は「集落営農の設立により経営の効率化が図られている」とした。
集落営農は平成18年の設立が全体の36%弱を占め、19年設立を合計すると全体の約6割が18年以降の設立となる。これは水田・畑作経営所得安定対策の導入を契機に設立が増加したことによると考えられる。
次期代表者を確保している集落営農の割合は8割近い。代表者の年齢は40ー60歳が約6割、65歳以上が約4割強。主たる従事者は40ー64歳が約58%、65歳以上が約37%で中堅層が集落営農活動を担っている。
生産コスト低減の取り組みは「農業用機械の共同利用」約76%、次いで「農薬の使用軽減」約67%、「肥料の使用軽減」約59%。
集落営農が作った作物は水稲・陸稲が約86%、次いで大豆、麦類の順。
作物の組み合わせは「水稲・陸稲+麦類+大豆」が約20%、「水・陸稲のみ」約15%、「水・陸稲+大豆」約11%で水・陸稲中心の組み合わせが約6割。
また今は作っていないが、今後生産する予定の作物は野菜類がもっとも多かった。
農業生産以外の取り組みは「農産物の直接販売(取り組む予定を含む)」約32%、次いで「加工」、「都市住民との交流」の順。
集落営農の総数は1万3062だが、うち一括管理・ 運営している営農体は3505。

(2008.06.26)