農政・農協ニュース

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「協同組合は環境問題に積極的に取り組むべきだ」

−国際協同組合デー記念中央集会(7/8)

毎年7月の第一土曜日(今年は7月5日)は国際協同組合デー。日本協同組合連絡協議会(JJC)は7月8日、JAビルで記念中央集会を開いた。 JA全中の土屋博常務は「世界的な食料危機の要因は環境問題にある。ICA(国際協同組合同盟)はCO2削減などの環境問題に、協同組合がより積極的な役割を果たすようにと呼びかけている」と、協同組合全体が環境問題に取り組む必要があるとあいさつ。 JJC団体からの報告では、日本農業新聞の緒方大造ニュースセンター部長が「食料有事の時代」と題して、「主犯はバイオ燃料、共犯は投機マネー。その他新興国の発展にともなう新需要の増加や、頻発する異常気象などが要因となっている。日本...

毎年7月の第一土曜日(今年は7月5日)は国際協同組合デー。日本協同組合連絡協議会(JJC)は7月8日、JAビルで記念中央集会を開いた。
JA全中の土屋博常務は「世界的な食料危機の要因は環境問題にある。ICA(国際協同組合同盟)はCO2削減などの環境問題に、協同組合がより積極的な役割を果たすようにと呼びかけている」と、協同組合全体が環境問題に取り組む必要があるとあいさつ。
JJC団体からの報告では、日本農業新聞の緒方大造ニュースセンター部長が「食料有事の時代」と題して、「主犯はバイオ燃料、共犯は投機マネー。その他新興国の発展にともなう新需要の増加や、頻発する異常気象などが要因となっている。日本は食料輸入大国として食料安全保障を確立しなければいけない」と、世界的な食料危機についての意見を述べた。
同じく活動報告として、JA共済連の中田守政普及部普及企画グループ課長が3Q訪問プロジェクトの取組みを紹介。全戸訪問と地域密着で契約者数を順調に伸ばしていると述べた。

山本良一 東大生産技術研究所教授
山本良一
東大生産技術研究所教授

記念講演を行ったのは東大生産技術研究所の山本良一教授。「日本人は環境問題に全く真剣になっていない。現在は地獄の1丁目。2050年までには地獄の5丁目ぐらいまで進む。世界が全地球規模で集団自殺をしようとしているのに、誰も本気で環境問題を考えないで、年金とか道路とかそんな問題ばかり論じている」と、環境問題と日本政府の取組みに対して辛辣な意見を述べ、参加者から喝采をあびた。
ICAの紹介する世界の協同組合と相互会社トップ300団体(企業)の売り上げ高ランキングでは1位がJA全農、2位がJA共済連で、15位に農林中金もランクインしている(2005年集計)。
現在、国際協同組合(ICA)の加盟組織数は88ヶ国226団体で、組合員数は8億人を越える。JJCにはJA全中、JA全農などJAグループをはじめ、JFや生協連など12団体が加盟している。

(2008.07.09)