「石油と穀物の高騰は農林漁民を存亡の危機に追い込んでいる」として▽農政の基本を食糧増産に転換すること▽石油、肥料、農業資材の高騰対策を実施することーーなどを求めて農民運動全国連合会と、食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)は8月8日、「食と農、地球を守る8・8中央行動」を展開する。
13時20分から農水省の正門前で農民連の白石淳一会長らが決意表明や宣伝行動をし、14時からは4班に分かれて太田誠一農水相あての要請書を手渡して農水省と交渉する。
「転換」を求める要請は「政府は食料の外国依存政策を推し進めて食料自給率を39%という異常な水準に低下させた。その責任が鋭く問われている」と指摘。その上で、需要のないミニマムアクセス(MA)米を輸入することは食料不足に苦しむ人々から食料を奪うものとしてMA米輸入の即時中止を求めた。
また食料をバイオ燃料に使用することと投機の規制を国際社会に働きかけることを要請。さらにコメ政策の全面的見直しも求めた。
一方、政府は米価暴落の原因は過剰にあるとして市場からの隔離や生産調整の強化を実施したが、6月には主要銘柄米が不足した。過剰であるはずのコメが期中に不足する事態に至った原因と責任を明確にされたいなどの質問も出した。
要請書の項目はほかに▽石油、肥料、農業資材の高騰分を補償すること▽原油や穀物への投機を規制すること▽乳価を1kあたり30円以上引き上げることなどとなっている。
岩手宮城内陸地震の万全な復興対策も求めた。