農水省は8月5日、平成20年産水田・畑作経営所得安定対策への加入申請状況を公表した。申請した経営体数は全国計で8万4163。内訳は認定農業者7万8528(個人7万4454、法人4074)、集落営農組織5635(特定農業団体1753、準ずる組織3882)。全国計では19年産より1万1732(16.2%)増えた。個人の認定農業者が1万1039増え、増加数全体の94%を占めた。
申請分の作付予定面積は米47万1127ha(前年産対比7.8%増)、4麦25万4953ha(同0.4%増)、大豆11万9873ha(同8.9%増)、てん菜6万5585ha(同0.7%減)、でん粉原料用ばれいしょ2万1223ha(同4.4%減)。
19年産の全体の品目別作付面積と比較すると、米は28%、麦は97%、大豆は87%となり、麦、大豆の加入率が高いことがわかる。
今年新設された市町村特認適用による申請経営体数は、1万536(認定農業者1万345、集落営農組織191)で、申請経営体数全体の12.5%を占めた。20年産の全体の加入申請が増えたのは、市町村特認が認められたことが大きな理由と考えられる。今年の申請数が3249増えた新潟県では、市町村特認が3162あった。また、1270増えた秋田県では1202、450増えた宮崎県では431などと、市町村特認による増加を示している。
農水省は、加入申請した経営体の交付金に関する審査はおこなっていないため、すべての経営体が交付金支払いの対象者になるわけではないとコメントしている。また、「平成20年岩手・宮城内陸地震」の被害地域の加入申請期限は7月末まで1か月延長されているので、両県と全国計の数値は変わる可能性もある。