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地場産の地元イメージは近隣市町村まで

−労働調査協議会「食の安全に関する調査」

 労働組合の調査機関である、労働調査協議会は「食の安全に関する調査」の結果を発表した。同調査は今年の4〜6月の期間で、全国の20歳以上の男女を対象に行った。  食の安心・安全の観点からも注目されている地産地消の促進については、「買い易い価格設定にするべき」が約7割、「販売店を増やすべき」が約6割など販売状況が良ければ購入したいという意見が目立った。また食の安全性を信頼できるかの質問でも「地元の農家」は5割以上、「地元の製造販売業者」が約4割と、地元に対する信頼性が高い。その地元範囲のイメージは「在住市町村」が約2割で、そこに「近隣市町村」を加えると5割を超え、平均的には近隣市町村程...

 労働組合の調査機関である、労働調査協議会は「食の安全に関する調査」の結果を発表した。同調査は今年の4〜6月の期間で、全国の20歳以上の男女を対象に行った。
 食の安心・安全の観点からも注目されている地産地消の促進については、「買い易い価格設定にするべき」が約7割、「販売店を増やすべき」が約6割など販売状況が良ければ購入したいという意見が目立った。また食の安全性を信頼できるかの質問でも「地元の農家」は5割以上、「地元の製造販売業者」が約4割と、地元に対する信頼性が高い。その地元範囲のイメージは「在住市町村」が約2割で、そこに「近隣市町村」を加えると5割を超え、平均的には近隣市町村程度までが地元のイメージとして認知されていた。
 食の安全を害する事件の原因については「業者のモラル欠如」が約9割、「業者の管理体制の不備」が5割以上など、業者への不信感が目立つ。一方「消費者のブランド重視姿勢」や「消費者の価格重視の姿勢」などが約3割と、消費者自身にも問題があるという意見もあった。
 行政への希望では「輸入食品のチェック強化」が7割、「立入検査と指導の強化」が6割。期待度については「期待している」が約3割だが、「不安だが期待するしかない」という消極的な期待が半数を超えた。
 同協議会はこの結果をうけて「地産地消への期待やニーズが大きいので、地方自治体では市町村単位で取り組みを拡充する必要がある。行政に対する信頼感が低いので、消費者の立場に立った食品安全行政の実現を目指し信頼感を高める努力をすべきだ」と分析している。

(2008.08.07)