「前任の宮田会長の路線を引き継いでJA改革をすすめる」と決意を語る茂木守新会長 |
JA全中は8月8日に臨時総会と理事会を開き、JA長野中央会会長の茂木守(もてきまもる)氏を新会長に選任した。
就任会見では先日決裂に終わったWTO農業交渉に触れ「きわめて厳しい自由化圧力があったが、対抗するには、地産地消が最大の武器」と強調し、「即急にWTO交渉の分析を行い、秋までにはJAグループとしての対策をまとめていく」方針だと表明した。
茂木会長は常に現場に身を置く者として3つの基本姿勢を貫徹したいと語った。
「1点目は、安全安心な循環型農業社会の構築を目指すこと。生産者だけでなく消費者にも理解を求め、日本農業と地域社会の活性化に全力を尽くしたい。
2点目は、協同活動の基盤を再構築し健全なJA経営をして、地域から信頼されるJAを作ること。誰もが安心して暮らせる地域社会づくりに貢献したい。
3点目は、JAに対する理不尽な批判には毅然として反論していくということ。協同組合は人と人のつながりが基本。地域社会のみんなが幸せになれるようなJAを目指したい」
好きな言葉は母校の校訓である「質実剛健」。「飾り気が無く、まじめでたくましいという意味で、まさに理想的なJAの姿を表した言葉だ。関係者が手を携えて、地域にしっかりと根を張り誠実に堂々としたJAづくりに取り組めば、未来はおのずから明るくなっていく」と理想のJA像を語り、「農業が誇りと自信を持てる環境整備を整え、若者の就農者を増やしたい」と目標を掲げた。