飼料中の抗生物質が表示量に対し不足していたのは、飼料安定法(=飼料の安全性の確保および品質の改善に関する法律)に違反するとして、農水省は8月19日、製造業者のJA東日本くみあい飼料(株)に当該飼料の出荷停止などを指導したと発表した。
違反していたのは同社蒲郡工場(愛知県蒲郡市)が製造したほ乳期子豚育成用配合飼料(くみあい配合飼料クリーンAゲンキEX)で、抗生物質(硫化コリスチン)の含有量の表示が20g力価/トンとなっているのに、実際の含有量は6.53g力価/トンで、表示量に対し不足していたことが、7月29日の(独)農林水産消費安全技術センターの立入検査でわかったもの。
農水省は同センターを通じ、同社に対し(1)基準・規格に違反した飼料の出荷停止、(2)当該飼料の出荷の有無、出荷先の確認、(3)出荷先へ違反事実の連絡をおこなうことなどを指導した。
農水省は、実際の含有量は同法の成分規格で定められた範囲内であり、「畜産物の安全性に問題はない」としている。