国民生活金融公庫など3公庫が統合して10月1日から日本政策金融公庫が発足するが、新公庫としての農林水産業者向け業務について農林漁業金融公庫は8月29日、平成21年度予算概算要求を提出した。
新規には、米粉や飼料などコメの新たな利用に取り組む農業者や製造業者を支援する融資制度の創設や融資条件の特例措置などに必要な予算がある。これは新規需要米の利用促進法(仮称)に基づくものだ。
また▽農林漁業施設資金(共同利用施設)について中小企業者と連携する農林漁業者を支援する融資条件の特例措置▽食品製造業者を支援する「加工・業務用農林水産物利用促進資金」(仮称)の創設▽農林漁業セーフティーネット資金について“経営状況が回復途上にある場合”を融資対象に追加するなどの融資制度改正を盛り込んだ。
しかし貸付業務の予算要求額は3100億円で前年度比100億円の減少となった。これは近年の融資実績や補助事業の縮減などを踏まえたものだ。
一方、民間金融機関の農業参入を促進するために20年度下期から実施する証券化支援の業務について109億円を要求した。