家庭で調理して食べる世帯食の食品ロス率は3.8%で平成18年度と同水準だったと農水省は19年度の統計調査結果を9月2日公表した。捨てられたり食べ残されたものを食品ロス、食品使用量に占めるロス量の割合を食品ロス率という。
15年のロス率は4.8%だった。その後は下がり続け、18年度は3.7%となったが、19年度は0.1ポイント上がった。世帯員構成別では単身世帯のロス率がもっとも高く4.6%。
ロスは野菜・果物の皮のむきすぎ(過剰除去)や賞味期限切れなどで捨てられた(直接廃棄)が多かったことによる。
食卓に出た料理を食べ残した理由は「料理の量が多かったため」が70%でもっとも多く(複数回答)、次いで「体調不良などで普段より食事量の少ない人がいたため」が約12%。「味がよくなかった」はもっとも少なくて9.8%だった。
食べ残した料理を廃棄した理由は「食べる見込みがないため」が約70%。
食品を使用せずに廃棄した理由は「鮮度が落ちたり、腐ったりカビが生えたりしたため」が55%強、「消費期限・賞味期限が過ぎたため」41%の順。
「食品のむだを少なくするために購入の際に気をつけていること」という問いに対しては「製造年月日が新しいものや賞味・消費期限が長いものを選ぶようにしている」が約35%。
世帯食の食品使用量は1人1日当たり約1117g、ロス量は約42gだった。世帯員構成別にみると単身世帯のロス量がもっとも多く58g。次いで2人世帯。使用がもっとも多い食品は野菜。次いで調理加工食品、穀類、牛乳・乳製品、果実の順。