農政・農協ニュース

農政・農協ニュース

一覧に戻る

新人JA職員が子どもたちの先生に

−JA東びわこが食農教育で

    JA東びわこでは食農教育に、地域住民とのつながりづくりやJAの事業利用、さらには職員研修の場などと幅広い位置づけで取り組んでいる。    7月には(社)家の光協会が事務局となっている「あぐりスクール全国サミット」実行委員会が「第4回あぐりスクール全国サミットinJA東びわこ」を同JA管内で開催したが(JA滋賀中央会共催)、このサミットではJA東びわこの10年にわたる食農教育活動の実践報告などが行われたほか、「ちゃぐりんキッズクラブ」の活動を視察した。全国からJA食農教育担当者ら240人が参加した。&nbs...

    JA東びわこでは食農教育に、地域住民とのつながりづくりやJAの事業利用、さらには職員研修の場などと幅広い位置づけで取り組んでいる。
    7月には(社)家の光協会が事務局となっている「あぐりスクール全国サミット」実行委員会が「第4回あぐりスクール全国サミットinJA東びわこ」を同JA管内で開催したが(JA滋賀中央会共催)、このサミットではJA東びわこの10年にわたる食農教育活動の実践報告などが行われたほか、「ちゃぐりんキッズクラブ」の活動を視察した。全国からJA食農教育担当者ら240人が参加した。
    イベントは地産地消カレーコンテスト。子どもたちはカレーづくりを始める前に、『ちゃぐりん』をテキストにフードマイレージと地産地消の大切さを学んだ。その後のカレーづくりは材料の調達から。各グループが2000円を持って直売所などにエコバッグを持って買い物に。
    カレーづくりを終えた発表会では、使った材料が地場産か滋賀県産か、あるいはどうしても国産を買うことができずに輸入農産物だったものは何か、などなどを報告。さらに買い物の残金の報告も。カレーづくりではできるだけゴミを出さない材料の使い方を工夫することも課題とした。
    単においしいカレーづくりを競うだけではなく、食と農、環境への関心と生活感覚まで養うことを狙いとした。
    こうした同JAの食農教育活動は女性部とも連携して行われているが、それは子どもたちの親世代にJAを知ってもらうことにつながるから。女性部、フレッシュミズの活動を母親向けのチラシ配布などで情報発信、今までJAにあまり関心のなかった層が入部するケースもあるなど、「ちゃぐりんキッズクラブ」を組織基盤づくりにも役立てている。
    また、カレーコンテストなどで子どもたちのグループ活動を支援したのは新人職員16人。若い職員が食育の目を養うなどJAとして新人研修の一環として位置づけているのも大きな特徴だ。職員の配属先はさまざまだが食農教育というJAらしい活動に携わることによってJAの役割を理解することが目的。地域の子どもたちから慕われる新人職員もいるとか。

    そのほか、夏休み企画として子どもたちのディズニーランド旅行も実施するなど、JAの事業利用促進も視野に入れている。
    JA東びわこの食農教育は先進的な事例を取り入れ組織・事業基盤の強化も視野に入れた充実した活動になっている。こうした先進事例・交流を行うあぐりスクール全国サミットは来年は宮城県のJA栗っこで開催される予定になっている。

(2008.09.10)