農水省は三笠フーズ(株)が政府や商社から買った事故米2500tあまりのうち、食品衛生法違反となる▽メタミドホス(農薬)残留の中国産もち米800t▽アセタミプリド(農薬)残留のベトナム産うるち米598t▽カビ毒(アフラトキシンB1)の中国、ベトナム、米国産うるち米9.5tの流通先の特定をすすめているが、9月16日、出荷した事故米を取り扱った業者や施設が24都府県の379社にわたるとし、すべての企業、施設のリストを実名で公表した。
このうち9社は販売先の提示を拒否しており、今後も取り扱い業者は増えるとみられる。一方、購入後に在庫保有や非食用処理などをして、消費者に販売していないことが明らかになった業者も12社あった。農水省はそのほかの業者について、事故米穀と知らずに生産・販売していたことを国民に理解して欲しいとしている。
調査に応じた370社のうち米穀販売、加工、食材卸などの中間流通業者は50社。九州が23、近畿22と9割がこの2地域に集中している。製造・販売業者は320社で、和菓子メーカー154、米菓メーカー30、給食118、酒造メーカー12など。近畿166、九州118と中間流通業者同様、約9割がこの2地域に集中している。379社のうち県別で多いのは宮崎66、大阪、兵庫各63、熊本41など。