(独)農研機構・東北農業研究センターは9月18日、極小粒の紫黒米もち新品種「奥羽紫糯389号」を開発したと公表した。千粒重が10.1gときわめて小さく、通常の米の約半分。プチプチした歯触りの食感が赤飯、おこわなどの素材に合うとされる。また、食物繊維、カルシウムを多く含み、付加価値の高い素材として活用できる。
既に出回っている紫黒米もち米「朝紫」が菓子、日本酒、めんなどの着色素材として幅広く活用されており、小粒化すれば、赤飯や多様な加工品などのさらに新しい素材として使えると、有色米取扱業者などから開発が期待されていた。
朝紫と関東195号を平成10年に交配、その後選抜固定をすすめた。東北地域中南部以南で生産可能な早生品種。出回るのは21年産からで、30ha程度の普及が見込まれているという。