農水省はこのほど、農商工等連携促進法(=中小企業と農林漁業者との連携による事業活動の促進に関する法律)による事業計画69件を認定した。同法は中小企業者と農林漁業者とが連携しておこなう事業を支援するため、平成20年7月1日に施行された。今回の認定は施行後初となる。
認定されたのは、中小企業者と農林漁業者とが連携しておこなう具体的な事業計画(=農商工等連携事業計画)が65件、連携事業にとり組む中小企業者と農林漁業者を支援するNPOや公益法人が作成する事業計画(農商工等連携支援事業計画)が4件。
認定を受けた事業者は、専門家によるアドバイスのほか、試作品開発や販路開拓に対する補助、設備投資減税、中小企業信用保険法の特例、政府系金融機関の低利融資等による支援が受けられる。
認定された事業計画の例としては、▽寒冷地栽培に適した低アミロース米「ゆきのはな」の冷凍押し寿司の開発と広域流通による販路拡大(青森県)▽コメの転作作物としてのハトムギの生産拡大、焙煎技術の向上や、機能性付加による「はとむぎ茶」の健康飲料としてのブランド確立(富山県)▽地場企業の食品加工技術と特産品を融合させた健康食品「完熟柿・みかんジュース」と「完熟柿ゼリー」の開発(和歌山県)▽減農薬栽培した原料を使って最新特殊技術により加工する、付加価値の高い介護食品(嚥下食や薬膳がゆ)の開発(広島県)などがある。