JA全農は10〜12月期の配合飼料価格を、7〜9月期に比べ全国全畜種総平均で1t当たり約2500円値上げすると発表した。改定額は地域・畜種・銘柄別に異なる。平成18年10〜12月期の値上げ以後は、19年10〜12月期にごくわずか値下げしただけで、後は連続上昇となっている。
商系大手飼料メーカーの今回の値上げ幅は3000円以上となったが、全農はこれより圧縮した。
原料のトウモロコシなどについて「米国の子会社を活用した集荷をもっと工夫するとか、また米国以外に調達先を求め、米国一極集中にならないようにすることなどを考えて圧縮した」という。
値上げ要因では、トウモロコシのシカゴ相場が7月上旬にかけて急騰し、その後、下落したものの、期末在庫率見通しが依然として低水準(米国農務省9月12日発表)であるため当面は現行の高い水準が続くと見込んだ。
大豆粕も7月に市場最高値まで急騰。その後、下落したが、今期は国内価格の大幅値上がりを見込んだ。
海上運賃は南米からの穀物輸送が増加。今後は中国などの粗鋼生産量が増加傾向にあり、底堅く推移すると見た。
外国為替は米国経済の景気後退懸念はあるものの、EU諸国と日本の景況感悪化などから一進一退の相場展開を見込んだ。