全国の野生鳥獣類農産物被害(平成19年度)は185億円に達したことが、農水省生産局鳥獣被害対策室が都道府県から聞き取りした結果わかった。被害金額は前年より11億円(6%)減った。被害面積は9万1000haで、前年より1万5000ha(14%)減ったが、被害量は40万6000tで、前年より6000t(1%)増えた。
主な獣種別の被害金額はイノシシが50億円で前年より5億円減、シカが47億円で同4億円増えた。サルは16億円で同3000万円減った。鳥類被害のトップはカラスが26億円で、前年より5億円減った。
農産物の最近の鳥獣被害額は平成14年度213億円、15年度199億円、16年度206億円、17年度187億円、18年度196億円だった。国は平成19年12月、鳥獣被害防止特措法を制定し、鳥獣害防止総合対策をすすめている。19年度の185億円は最近6年間で最も低い。