製粉メーカーへの外国産麦の政府売渡価格が昨年4月以降3回にわたり計41.3%引き上げられたことにより、小麦粉の業務用や家庭用の卸売価格、家庭用小売価格は毎月のように値上がりしてきた。農水省が毎月末に全国の卸売業者と小売業者から店頭や聞き取りで調べ、翌月公表している調査結果によると、業務用強力粉(=パン粉)の卸売価格は政府売渡価格が初めて値上げされた平成19年4月には25kgあたり3596円(包装、税込み)だったが、その後毎月のように値上げが続き、平成20年7月には、4377円になった。781円(21.7%)の値上がりだ。
同じ期間で比較すると、うどん用の中力粉は704円(21.4%)、ケーキ、天ぷら用の薄力粉は580円(17.1%)値上がりした。家庭用薄力粉の小売価格(1kg)は平成19年4月に183円だったが、平成20年7月には218円へと35円(19.1%)値上がりした。
8月価格は、薄力粉が卸、小売価格とも1円上がったが、他は据え置きになっている。値上げは一服した感があるものの、10月から政府売渡価格の10%値上げが決まっている。
日清製粉グループ本社は9月16日、11月1日出荷分から業務用小麦粉を、また同グループの日清フーズは9月17日、11月10日出荷分から家庭用小麦粉や業務用小麦粉二次加工品を値上げすると発表した。他社も順次追随して値上げを発表しており、小麦粉価格は全国的にさらに値上げが続く見込み。