JA共済連(今尾和實理事長)は、20年度上期(9月末)の推進実績速報をこのほどとりまとめた。
これによると、19年度に仕組改訂と共済掛金率の改訂効果などで生命共済が大きく伸長した流れが上期に引き続いていることと、一時払い生存型養老生命共済へのニーズが高いこともあって、昨年度同様「生命系中心」の推進になっており、建物更生共済は前年同月比88.6%の7兆1166億円、年金共済は同80.3%の787億円と、いずれも昨年同期より10〜20%近く落ち込んでいる。
推進の中心となっている生命共済は、同97.7%の10兆8841億円と昨年同期をやや下回る実績となっている。このため生命共済と建更を合わせた「長期共済」の実績は、18兆8億円と6%昨年同期を下回っている。
また自動車共済は、件数は414万8000件と昨年同期比100%を確保、掛金は1540億円(同99.1%)となっている。自賠責共済は台数は173万1000台と昨年同期を2.6%上回ったが、今年4月以降契約の自賠責剰余金還元に伴う掛金引き下げによって、314億円となり昨年同期を大きく下回った(同77%)。
生命共済・建物更生共済の合計保有契約高は、別掲記事「共済金支払概況」のように、満期共済金が引き続き高水準で推移していることもあって、期首より5兆6663億円減の335兆2730億円となった。 共済事業を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続くが、下期での「3Q訪問活動」の着実な実行などにより、ニューパートナーを掘り起すことなどによる健闘が期待される。