事実と異なる産地、産年を表示した袋詰め精米を消費者に販売した業者に、農水省はJAS法の規定にもとづき、速やかに適正な表示に改めるよう、指導に当たる指示をしたと、10月17日公表した。
　不適正表示をしていたのは、農産物生産、仕入れ、販売業者の（株）かも有機米（本社：新潟県加茂市）。同社が秋田県内のＡ業者から仕入れた19年産あきたこまちを同県内の別の産地のＢ業者が発行した出荷指図書を改ざんしてＢから仕入れたように偽装し、秋田県Ｂ市産あきたこまちと表示し、平成19年10月１日から20年６月25日までの間、少なくとも125ｔ販売したことが農水省の調べでわかった。。
　また、同社は「17年産もち中米、色彩選別機下、未検査品」として仕入れた原料もち米を使用して製造した袋詰めもち精米に「19年産」と表示し、平成19年８月13日から20年３月27日までの間、少なくとも120kg（１kg詰め120袋）販売したこともわかった。未検査品に産年を記したのは表示違反となる。また、このもち米の販売業者名はこの時期には閉鎖されていた同社の北東北支店（秋田県北秋田市）となっており、実態のない支店名を記したのは表示違反となる。