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地球温暖化に関わる多様なトピックスを紹介 東大の五十嵐泰夫教授ら有識者10名が講演

−日本農学会

農学分野からバイオマスにどう迫っていくのか    (10月11日、東大弥生講堂のシンポから)     日本農学会(鈴木昭憲会長)は10月11日、東京大学弥生講堂で『地球温暖化問題への農学の挑戦』をテーマにシンポジウムを開催した。『バイオ燃料と食糧の競合と農業問題』を演題とした東京大学の五十嵐泰夫教授ら、有識者10名が地球温暖化に関わる多様なトピックスを紹介した。    農林水産業は食料生産を担う重要な産業であることは間違いないが、一方で温室効果ガス排出を増加させてきた側面も...

農学分野からバイオマスにどう迫っていくのか(10月11日、東大弥生講堂のシンポから)
農学分野からバイオマスにどう迫っていくのか
    (10月11日、東大弥生講堂のシンポから)

    日本農学会(鈴木昭憲会長)は10月11日、東京大学弥生講堂で『地球温暖化問題への農学の挑戦』をテーマにシンポジウムを開催した。『バイオ燃料と食糧の競合と農業問題』を演題とした東京大学の五十嵐泰夫教授ら、有識者10名が地球温暖化に関わる多様なトピックスを紹介した。
    農林水産業は食料生産を担う重要な産業であることは間違いないが、一方で温室効果ガス排出を増加させてきた側面ももっている。人類が持続可能な発展を目指していくには、農林水産業においても温室効果ガス排出量を削減することが重要となっている。
    そのため、「食料生産システムを温暖化する気候に適応させること、また、CO2収支に関して中立的な代替燃料として期待され、その需要が高まっているバイオマスエネルギーの増産にともなう種々の問題なども、農学における重要な研究課題」と鈴木会長は語る。
    講演者のひとり、東京大学大学院の五十嵐泰夫農学生命科学研究科教授は、現在、長野県信濃町で実証試験を展開している『地産地消バイオ燃料システム(地燃料システム)を紹介しながら、「エネルギー生産システムにおける最大の問題点は、いかにエネルギー利益率(EPR)を確保するかにあり、これがわが国のバイオエタノール生産の鍵になる」と結んでいる。

(2008.10.22)