農水省は10月22日、20年産米の集荷円滑化対策によって区分出荷した豊作分には交付金を支給せず、政府米備蓄として買い入れる方針だと発表した。
20年産米は全国的に豊作で、9月15日の時点で全国の作況指数が102となったため、多くの地域で集荷円滑化対策が発動される見通しだ。
しかし生産調整を実施し同対策に加入している者は、60kgあたり支援金4000円と短期融資3000円の計7000円が保証されるが、生産調整非実施者は豊作分を含めて全て主食用として販売している。両者の間に生じている強い不公平感を是正するため、また政府米備蓄在庫が現在90万tで若干の余裕があるため、政府は集荷円滑化対策の区分出荷分を買い入れることにした。
買い入れは入札で行い、生産者には主食用米とほぼ同額が保証される見込み。20年産米の豊作分は、約10万t程度と予想している。