配合飼料価格や肥料価格高騰など生産資材価格の高騰で農業経営が圧迫されているだけでなく、重油の高騰による漁業経営への打撃、さらに灯油価格の高騰による家計の直撃など、生産活動にも消費生活にも大きな影響が出ているとして北海道の協同組合が連携し11月5日、有効な対策を講じるよう石破農相に要請をした。
協同組合間連携で要請したのはJA北海道中央会、北海道漁業協同組合連合会、北海道生活協同組合連合会。3組織は北海道の基幹産業である農業と漁業、そして市民生活を守ろうと7月から署名運動を展開、この日は道内人口の2割にあたる106万人を超える署名を石破農相に渡した。
JA北海道中央会は、「わが国の食料の安定供給に赤信号」が灯っており、国内の農業生産資源を活用し食料自給率の向上をはかることは国民全体の緊急・最重要課題となっているとして、▽原油高騰への国際的連携による対策、▽急激なコスト上昇に対する経営安定対策の確立、▽省エネルギー、低コスト生産技術指導への支援措置などを要請した。
北海道漁連は漁業用重油が5年で3倍近くに高騰していることを強調し漁業生産活動を維持し水産物供給を安定的に支えるための▽燃油高騰による価格上昇分を補てんする制度の創設を要請した。
また、北海道生協連は灯油価格上昇が家計を直撃するとして、政府が世界各国と協力して原油の抜本的な対策をとることを要請するとともに、灯油の消費税を減免し冬の生活必需品の支出負担を緩和する緊急対策をとるべきだと要請した。