農水省は事故米とは知らずに販売・加工し、製品の回収、売り上げの減少などによって経営に影響が出ている「善意の事業者」に対する緊急支援措置を10月31日に決めたが、事業を適正に実施していくための第3者委員会を設置、第1回の会合を11月10日開催した。
同事業は今回の事故米問題で、後に事故米の流通には関わっていなかったとして公表が取り消された事業者も含めて対象とし、対象商品の回収・廃棄等の経費や売り上げ減少の補助、運転資金の金利助成などを実施するもの。
事業を適正に実施するため、申請書類やチェックの方法などマニュアルを決める目的で公認会計士などからなる第三者中央準備委員会(座長:公認会計士・山口俊明氏)で検討が始まった。本省に設置されたこの委員会で11月17日の週にもマニュアルを策定し、今後、各地方農政局に設置される第三者委員会がそれに即して事業者からの申請を審査する。地方農政局の審査に不服が生じた場合は本省の委員会で検討するという。 事業規模は150億円の見込みで第二次補正予算が成立してから申請が受理された事業者に交付されるが、農水省は速やかに交付できるよう11月末から仮申請を受け付けられるよう「準備委員会」として設置したもの。この日の意見交換では経営への影響を証明できる提出書類など考え方について議論されたという。