農研機構中央農業総合研究センターの北陸研究センターは、米めん向けの水稲新品種「越のかおり」を育成したと、12月10日公表した。「キヌヒカリ」にインド原産の在来種「Sur jamukhi」の高アミロース性(=粘りが少ない性質)を導入した。(株)自然芋そば、上越市、JAえちご上越と共同で「越のかおり」の製めん適性を検討、製品化し、米めんは(株)自然芋そばが販売している。
新潟の中心的な品種コシヒカリなどの良食味品種を使っためんは表面のねばりが強く、めん離れが悪いことが欠点とされる。このため、同研究センターは関係者と共同で新品種の開発を進めた。「越のかおり」を使っためんは、コシが強くて切れにくく、米本来の味が活かされているという。
原料米は全量をJAえちご上越管内で委託栽培する。同センターは、越のかおりの品種登録を平成20年8月5日に出願公表した。