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交雑種の牛肉に「和牛」表示〜(株)中川に改善指示

−農水省
(12/16)

    交雑種(=ホルスタインなどの乳牛と黒毛和種などの和牛とのかけ合わせで生まれる牛)の牛肉に「和牛」と表示し、また事実と異なる原産地と個体識別番号を表示して販売したほか、帳簿に不備があったとして、農水省は食肉卸売業者の(株)中川(本店:名古屋市北区)に対し、JAS法にもとづく改善を指示するとともに牛トレーサビリティ法にもとづき勧告したほか、帳簿の不備について改善の指導を行ったと、12月16日公表した。    東海農政局が小売店で販売されていた商品名「和牛モモ肉ステーキ用(国産)」の牛肉を買い上げDNA分析したと...

    交雑種(=ホルスタインなどの乳牛と黒毛和種などの和牛とのかけ合わせで生まれる牛)の牛肉に「和牛」と表示し、また事実と異なる原産地と個体識別番号を表示して販売したほか、帳簿に不備があったとして、農水省は食肉卸売業者の(株)中川(本店:名古屋市北区)に対し、JAS法にもとづく改善を指示するとともに牛トレーサビリティ法にもとづき勧告したほか、帳簿の不備について改善の指導を行ったと、12月16日公表した。
    東海農政局が小売店で販売されていた商品名「和牛モモ肉ステーキ用(国産)」の牛肉を買い上げDNA分析したところ、商品に表示されていた個体識別番号が、異なる牛の個体識別番号だったことから、同農政局がさらに中間流通業者ににさかのぼって調べた結果わかったという。
    中川が、交雑種の牛肉に「和牛」と表示したうえ、事実と異なる個体識別番号を表示して販売先業者に出荷したものが、平成20年6月5日から同11月20日までの間に、一般消費者向けに少なくとも4.562t販売されていたという。
    事実と異なる個体識別番号と原産地とを一致させるため、原産地の都道府県名を変えていたという。
    ほかにも、中川から食肉卸売業者や外食事業者33社に対して、交雑種の牛肉に和牛と表示のうえ異なる識別番号を表示したりして出荷された約9tが、一般消費者向けに販売されていた。
    中川は事実と異なる個体識別番号は、過去に同社が仕入れて販売した別の和牛の識別番号を再表示していた。同社はこうした不適正表示を、少なくとも平成16年から行っていた。

(2008.12.18)