茂木守全中会長 |
JA全中の茂木守会長は仕事始めとなった1月5日、平成21年のJAグループ全国機関賀詞交換会で「JAグループは協同の力を結集しよう」と新年のあいさつを述べた。
茂木会長は昨年続発した食品偽装事件、地震などの自然災害と米国発金融危機で国民に不安が広がっているが、「JAグループはその不安を解消するために貢献できる力を持っている」として、農業の担い手支援と安心・安全な農産物の提供、高齢者支援などJAは社会貢献と地域経済の一環を担っていると改めて強調。
「厳しさが予想される経営環境だが、担い手に出向く事業と、減量経営から脱却して各事業が相乗効果を発揮するような取り組みで組合員と地域住民の信頼を得ることが必要だ」とし、市場原理だけでは解決できない問題をJAグループが協同の力で乗り越えることが期待されており、「行き過ぎた市場原理は社会にゆがみを生んでいる。今こそ協同組合の出番。自らの組織の存在意義に自信と誇りをもって仕事を」と呼びかけた。
そのほかJA全農の永田正利会長、農林中金の上野博史理事長、JA共済連の今尾和実理事長らも新年の抱負を述べた。
◆「経済事業拡大が目標」全農永田会長
JAグループ全国機関の賀詞交換会に先立って、JA全農も同日に新年賀詞交換会を開いた。
今年72才の年男となる永田会長は「経済の回復には時間がかかり農業の現状も厳しい。一気に好転はしない」としながらも、「丑年うまれは辛抱強い。今年一年も精一杯がんばる」と力強くあいさつ。今年の目標として「農水省からの業務改善命令解除と経済事業の拡大」を掲げた。「全農としてできることは全部やってきた。今年こそ業務改善命令が解除されるようにしたい。またこれまでのJAは信用、共済に支えられてきたが、今年は農協の基本に立ち返って共同販売、共同購入をすすめて経済事業の拡大を図りたい」と語った。
会に出席した参議院議員の山田俊男氏も「国会議員の中では、全農はよくやっていると評価する声をよく聞く。実体経済が厳しいなか農協も大変な困難をうけるだろうが、日本農業を守るために販売力、購買力の強化を図っていってほしい」とエールを贈った。
新年の抱負を述べる永田会長と、列席した全農役職員や関係者各位 | 山田俊男参議院議員 |