検疫所でのモニタリング検査の結果、米国産生鮮セロリから基準値を超えるボスカリド(殺菌剤)が検出されたため、厚労省は1月21日、輸入業者の伊藤忠商事(株)と(株)ローヤルに対し食品衛生法第26条にもとづく検査命令を行ったと公表した。
ボスカリドの基準値は野菜、果物の品目によって違い、セロリの場合は一律基準の0.01ppmが適用されている。伊藤忠商事(株)の場合は、昨年12月18日に544カートン(14.805t)のなかで
ボスカリド0.02ppmが検出された。384カートンは倉庫に保管中、103カートンは回収済み、57カートンが消費済みという。また、(株)ローヤルの場合は、今年1月20日に256カートン(6.851t)のなかでボスカリド0.04ppmが検出された。流通状況は現在調査中という。
ボスカリドの許容一日摂取量(人が一生涯毎日摂取し続けても、健康への影響がないとされる一日あたりの摂取量)は、体重1kg当たり0.044mg/日で、体重60kgの人がボスカリド0.04ppnmが残留したセロリを毎日摂取し続けても、許容一日摂取量を超えることがないため、健康におよぼす影響はないと、厚労省はコメントしている。
米国産セロリの輸入実績(平成19年4月1日から平成21年1月19日まで)は次の通り。