農政・農協ニュース

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野菜産地と実需者約500名が交流

−第5回「加工・業務用野菜産地と実需者との交流会」(1/28)

 農水省と(独)農畜産業振興機構は「加工・業務用野菜産地と実需者との交流会」を開催している。1月28日、その第5回交流会が、東京の都立産業貿易センター浜松町館で開催された。

高知県園芸農業協同組合連合会
高知県園芸農業協同組合連合会

    国内の野菜需要は家計消費用の需要が年々減少し、加工・業務用需要へシフト、全体の55%を占めている。
    野菜の自給率はほぼ80%程度で推移してきているが、その内容をみると家計消費用の国産野菜シェアは98%とほぼ自給しているのに対して、加工・業務用における国産野菜のシェアは「平成2年から17年の15年間で20%減少し、68%」となっている(今後の野菜政策に関する検討会・資料より)。
    また、昨年の中国製冷凍ギョーザ事件などから、加工・業務用野菜についても中国産離れ現象が起き、国産への期待が大きくなってきている。
    こうした動きを受け、農水省と(独)農畜産業振興機構は「加工・業務用野菜産地と実需者との交流会」を開催してきている。1月28日、その第5回交流会が、東京の都立産業貿易センター浜松町館で開催された。
    今回は、JAグループからは初出展のJAおやま、JAいるま野、JAふかやなど8JAと2県連・2県本部の12団体が出展した。そのほか生産法人25、種苗会社17をはじめ47社・団体が出展した。初出展は前記の3JAをはじめ11社・団体だった。また、1日だけの開催だったが、メーカー・製造業者、商社や流通関係者など500名が来場し、出展者と熱心に話し合っていた。

サカタのタネ
サカタのタネ
この会場で契約など具体的な話になることは稀だが、あるJAの担当者は「こういうイベントに常に出展することでJAや作っている野菜への認知度は高まっている。後日、連絡が入り具体化することが多い」と出展することの意味を語ってくれた。
またある県の担当者は、まだ市場流通が圧倒的に多いこと。加工・業務用は家庭消費用とは生産の仕方が違うが、生産者が高齢化していて「いまさら、といわれ転換が難しい」と現状を説明。「しかし、いずれ加工・業務用にシフトしていく必要がある。こういう場に来ると実需者が何を求めているかが分かる」と、県産のPRと情報収集の両方の意味で出展していると語ってくれた。

(2009.01.30)