JA全農新潟県本部は現行の2精米工場(新潟精米工場、上越精米工場)の老朽化が進んだことからこれを廃止し、新精米工場を建設する。
米穀事業ではパールライス子会社と一体となった量販店や業務用実需者への精米販売の拡大が重要となっており、取引先の多様で高度なニーズ(高品質・低コストなど)に対応することが課題となっている。
新工場の年間とう精能力2万2000トン。多用途搬送システムなど最新の設備を導入する。多用途搬送システムは米の入った容器自体が移動するシステムで、搬送時の摩擦による米穀へのダメージ(水分低下、胴割れ・砕米の発生)を最小限に抑えることができる。容器は完全密閉で搬送後は自動清掃されるため、異物・異品種混入や残留米によるコンタミを完全防止できる特徴もある。
新工場は県本部隣接地に建設。今年11月に着工し22年8月に完成する予定。総工費は34億円で、完成後はJA全農が取得し全農パールライス東日本(株)に賃貸する。
全国流通の基幹銘柄コシヒカリを扱う基幹精米工場と位置づけ、精米販売の拡大をめざす。