平成20年下半期の食品産業の景況は大きく低下。21年上半期はさらに低下し、過去最低になるとの動向調査結果を(株)日本政策金融公庫が2月16日発表した。
昨年下半期の景況DIは5ポイント低下し、マイナス24.2となった。金融危機の実体経済への波及が食品産業にも及んだと推察。
今年上半期の景況DIはさらに9.1ポイント低下し、過去最低のマイナス33.5となる見通し。現時点では先行き好転の材料が見当たらず、この傾向は続く可能性があるとした。
下半期の業種別景況DIは卸売業と小売業で大きく低下した。上半期は製造・卸売・小売業・飲食店の食品産業全業種で低下し、製造業と卸売業は過去最低となる見通し。
また雇用の過剰感は増加の見通し。設備投資を抑制する傾向が大幅に強まり、投資マインドは過去最低に冷え込んだ。
今年の景気見通しは「悪化する」と回答した割合が95.4%と過去最大を更新した。20年上半期は93.7%だった。
20年下半期の国内産農畜水産物の使用割合平均は64%強でわずかながら増加し国産品への回帰傾向が続いている。飲食店を除く3業種で使用割合が高まった。
DIは前年同期と比較して「増加する(楽になる)」という回答の構成比から「減少する(苦しくなる)」の構成比を差し引いたもの。