パルシステム生協連は、組合員数が100万人を超えた2008年度から「食の営み」を消費者の手に取り戻すために「100万人の食づくり」運動に取り組んでいる(参照記事)。
この4月からの09年度では「ごはん、もう1杯キャンペーン」を展開することで、食料自給率を1%アップさせる運動に取り組むことにしている。
パルシステム生協連によると、ごはん1杯分の精米重量を65gと計算し、1世帯3人家族がそれぞれ毎日「もう1杯」ごはんを食べると、1世帯あたりの米 消費量は1か月で約5.8kg増える。同生協連の組合員100万世帯がこれを実践すると年間で6万9600トン米の消費量が増え、食料自給率が0.2% アップすることになる。さらに組合員が友人4人に「ごはん、もう1杯」を呼びかけて、500万世帯1500万人にこの運動を広げていくことにしている。
カロリーベースの食料自給率を1%上げるためには、1500万人で1人1日あたり約217kcalの熱量を輸入食材から国産食材に切り替える必要がある が、ごはん1杯は約230kcalなので、ほぼ100%自給できる米を1500万人が「もう1杯」食べることで、食料自給率が1%アップするという計算 だ。
同生協連では、昨年度から、ほぼ100%自給できる国産食材の代表「お米」が食料自給率の鍵となると考え、「おにぎりキャンペーン」などユニークな運動 を展開してきているが、今年も「『ごはん、もう1杯』から社会を変えていきましょう!」とこの運動を展開していく。