農政・農協ニュース

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「農家の苦労が分かりました」 JA農業体験ツアー

‐JAならでは体験が人気の全農農業体験ツアー

JA全農は農業体験を通じて「農」や「食」についての理解を広めるための農業体験ツアーを2000年から実施している。このツアーは「植え付け」と「収 穫」をセットにして年に2回実施するのが特徴。また、JAの協力によって、それぞれの地域の特性をいかした他ではあまり体験できない内容もある。

  JA全農は農業体験を通じて「農」や「食」についての理解を広めるための農業体験ツアーを2000年から実施している。このツアーは「植え付け」と「収 穫」をセットにして年に2回実施するのが特徴。また、JAの協力によって、それぞれの地域の特性をいかした他ではあまり体験できない内容もある。たとえ ば、JAはが野ではゴボウ、JAひたちなかでは干し芋作りなどを参加者は体験。マルチ張り作業などもなかなかできない体験として喜ばれているという。
  08年度も上記2JAのほか、JA北つくば、JAかしまなだ、JAやさとの計5か所で5月から11月にかけて10回実施した。JA全農ではこのほど参加者に対するアンケート結果をまとめた。
  それによるとツアーに対する評価は年々上がっている。「とても楽しかった」という回答は06年は69%だったが、07年は73%、そして08年は83% という結果になった。日帰りであることから気軽に参加しやすいことに加え、雨でも農業体験を楽しめるようにJAが工夫していることに評価が高い。「子ども 連れのためほどよい近さで農作業を体験できて良かった。雨のなかでも必要な作業が分かり子どもにも良かった」(40歳代女性)などの声が寄せられている。
  また、ツアーに参加して感じたことのトップは毎回「農家の人の苦労や大変さが分かった」で、08年度では回答率55%。ついで「野菜を買うときに産地や 生産者を気にするようになった」(35%)、「食べることや食物への感謝の気持ちがわいた」(33%)などとなっている。
  08年度のアンケートでは国産農産物への期待と食料自給率への関心の高さが伺われる声も多く寄せられたのが特徴だ。
  自給率を高めるためには1人ひとりが農業体験を通して将来の日本農業はどうあるべきか、展望が見えてくる。今までの農政の失敗を反省すべきとき(60代男性)、偽物が出回らない制度づくりを。私たちは決して安いものに飛びついていない(50代女性)、食料危機が話題になっているが日本はまだ切実な感じがしない。今後、どうあるべきかJAが主導して政治を動かしてほしい(70代男性)、地産地消で安全な農産物づくりを手助けし消費者に安全を与えてほしい(男性)などの意見があった。
  09年度のJA全農農業体験ツアーの予定は次のとおり。
JAはがの(栃木)「人気の夏野菜づくりツアー」5/23(植え付け、以下同)、8/8(収穫、以下同)
JAひだ(岐阜)「陶芸体験と田植え&稲刈り」5/24、10/4
JA北つくば(茨城)「夏野菜と花づくり体験ツアー」5/30、8/22
JAかしまなだ(茨城)「トマトづくり体験ツアー」6/6、9/5
JAひたちなか(茨城)「さつまいもづくりツアー」6/13、10/24
JAやさと(茨城)「人気の野菜づくりツアー」8/23、11/7

(2009.03.30)