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国際備蓄の検討を -G8農相会合

 4月18日から20日にかけてイタリアで開かれた初のG8農相会合は「農業と食料安全保障を国際的課題の核心に」と題した最終宣言を採択した。 宣言では、▽開発途上国で貧困を削減し世界の生産を増加させ食料安全保障を達成する、▽持続可能な農業、農村開発、環境保護に対する投資の増加、▽多様な農業条件に応じた農業の生産性の持続可能なかたちでの向上、▽農業科学など技術革新に対する投資を含めた支援強化、▽国際機関による備蓄の検討、などを強調している。 また、農産物への投機についてその影響を分析することや、輸出規制を制限する必要性も指摘している。 ただし、一方では国際貿易システムの重要性も強調し、ドーハ・ラウ...

 4月18日から20日にかけてイタリアで開かれた初のG8農相会合は「農業と食料安全保障を国際的課題の核心に」と題した最終宣言を採択した。
 宣言では、開発途上国で貧困を削減し世界の生産を増加させ食料安全保障を達成する、持続可能な農業、農村開発、環境保護に対する投資の増加、多様な農業条件に応じた農業の生産性の持続可能なかたちでの向上、農業科学など技術革新に対する投資を含めた支援強化、国際機関による備蓄の検討、などを強調している。
 また、農産物への投機についてその影響を分析することや、輸出規制を制限する必要性も指摘している。
 ただし、一方では国際貿易システムの重要性も強調し、ドーハ・ラウンドについて「包括的で野心的な成果に達することを約束する」ことも盛り込まれた。
 G8農相会合について石破農相は「総論部分はいいが、各論部分がどうなるか。輸出に規律をということはみないいことだというが、そこから一歩いくと、またみんな意見が違う」と話し、G8サミットに向けて各国の対応が注目されるとした。
 そのうえで日本の対応として、たとえば「持続可能な農業」について「わが国は持続可能であることには違いがない。水田がそう。
 だから、コストが安い持続可能でない農業が、短期的にはコストの高い持続可能な農業を席捲するようなことがあってはならんのだという話は、日本だからできるところもある。言うべきことは言っていかないと」となどと強調した。

(2009.04.27)