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5月7日から新JAビルが始動

「新JAビルを日本再生の拠点に」麻生首相

 昭和39年に竣工してから45年間、長きに渡り農協運動の拠点となってきた東京大手町のJAビルは、5月7日に新ビルへ移転する。新JAビルは37階建ての高層ビルで、全中や全農のほか農業・農村ギャラリーなども入る。4月22日には竣工披露式典があり、麻生首相も出席するなど多くの関係者が竣工を祝った。


JAグループ代表(右から=河野農林中金理事長、永田全農会長、茂木全中会長)と事業パートナー代表(右から4人目が三菱地所木村社長)が新ビル竣工を祝い感謝を述べた
JAグループ代表(右から=河野農林中金理事長、永田全農会長、茂木全中会長)と事業パートナー代表(右から4人目が三菱地所木村社長)が新ビル竣工を祝い感謝を述べた

式典に集まったのは全国のJAグループ関連団体のほか、各政党の代表者など600人以上。参列者は新JAビルの竣工を祝い、賞賛した。
JA全中の茂木守会長はあいさつで「広く国民に対して、安心で安全な食料を安定的に供給するというJAグループの使命を果たすための拠点にしたい。気持ちを新たに業務遂行をすすめていきたい」と誓った。
事業パートナー代表として三菱地所の木村惠司社長は、「これからは農業のみならず、日本の経済全体、社会全体の発展にも多いに寄与してくれるだろう。人々に長く愛され使ってもらえるようなビルになるよう期待している」と、JAグループのさらなる発展を願った。

竣工披露式典で麻生首相(右)と談笑する茂木会長
竣工披露式典で麻生首相(右)と談笑する茂木会長

式典には麻生太郎首相も出席。「今、農業は潮目を迎えている。潮目の変化をうまく活かして、やる気のある農家が農業をできるように変革していきたい」と農業政策に触れながら、「日本を農村から元気にしていくためにも、新しいJAビルが日本再生の拠点になるよう期待している」と祝辞を述べた。
新JAビルは経団連ビル、日経ビルの3棟が連結した「大手町1丁目地区第1種市街地再開発事業」の1つ。大手町の旧合同庁舎などの一部を活用し、段階的に立て替えていくという国家的再開発の第一弾モデルとして位置づけられている。
新JAビルの建設費用、旧JAビルの取り壊し費用、移転費用などは、旧JAビルとの等価交換で権利変換を行ったため新たな資金拠出を必要としない方式だった。
新JAビルは37階建て。JAグループは26階より上階に入居する。4階には農業・農村ギャラリーのほか、屋外にはスカイガーデンを設置した。現在は田んぼづくりが行われており、5月には田植えも行う予定だ。

スカイガーデン(4F屋外)・旧JAビル
スカイガーデン(4F屋外)
旧JAビル

◆各政党からJAグループに期待の声

式典には各政党の代表者も参列。新JAビル竣工を祝い、農業・農政を重視する立場を強調した。
○細田博之(自民党幹事長)
新JAビルはまさに農業団体のメッカ。日本の農業は厳しい状況にあるが、これからも農業者の立場に立って取り組んでいく。
○太田昭宏(公明党代表)
農業の再生はきわめて重要。農地法改正、飼料用米粉用米の生産拡大など食と農をしっかり結びつけていく。
○筒井信隆(民主党「次の内閣」農相)
農業は民主党の4大政策の1つで、温暖化対策、雇用対策の拠点としても注目されている。JAと農業の発展に全力を尽くしたい。
○穀田恵二(共産党国対委員長)
JAは農業の協同組織としての本来の役割を果たしてほしい。地域振興をはじめとした農業の発展を期待したい。
○菅野哲雄(社民党農林水産部会長)
地域経済活性化のためには第1次産業の復活が必要。JAがさらに地域振興に力を入れることを願っている。
○綿貫民輔(国民新党)
「農は国の基」という考えのもと、日本の国民生活を守るためにも、農業が発展してほしい。



新JAビル JAグループと店舗

36〜37階 JA全中
30〜35階 JA全農
28〜29階 農林中金
27階 JA全中、全厚連、会議室
26階 (社)農協観光協会、(株)農協観光、全国農協役職員共済会、全共連、日本農業新聞、JAおきなわ、全国農政連、山田俊男事務所
5〜25階 賃貸オフィス
4階 農業・農村ギャラリー、(株)農協観光、スカイガーデン、JAビル会議室
3階 JAビル会議室
地下1階 「ショップ&レストラン」
農文協・農業書センター、ラ・カンパーニュ(全農直営レストラン)、jujido、永楽、Cafe Rose akane、ガネーシャ、貴石、景氣園、レストランAsaji、など全25店舗

(2009.04.28)