事故米問題を受けて農林水産省は「改革」に取り組んでいるが、こうした取り組みによる同省の変化については60%の農業者が「変わった」と思っているとの調査結果を5月1日、同省が公表した。
4月上旬から中旬にかけて農林漁業者と消費者モニター8000名を対象にオンラインか郵送で「農林水産省改革の取り組み状況に関する意識・意向調査」として行ったもの。
農業者モニターは2500人。改革への取り組みによる変化への評価で「変わったとは思えない」としたのは37%だった。
「変わった」との評価は林業者で68%、漁業者で63%だった。また、消費者モニターでは69%だった。改革取り組みへの評価は、この結果では農業者モニターがもっとも低く、農業者の厳しい見方が伺える。
改革の取り組み項目として農業者モニターが高い評価を与えたのは(1)「政策内容を国民に深く理解してもらうための工夫」71%、(2)「丁寧で分かりやすい開催案内、政策説明に積極的に参加・応募しやすい環境づくり」61%、(3)「政策や補助事業の説明に使用する資料の分かりやすさ」57%だった。
一方、「国民が必要とする情報を必要なときに提供」や「リスク・危機管理への対応」については「評価できない」が39%で「評価できる」の33%を上回った。
この項目については林業者、漁業者、消費者でもほぼ同様の傾向で、全体として適時適切な情報提供や危機管理への対応ではまだ全体に評価が低いことが示された。