信託協会、生命保険協会およびJA共済連は、21年3月末現在の企業年金受託概況をこのほどまとめ公表した。
それによると、企業年金の資産残高は、前年同期より14兆5281億円(17.9%)減の66兆5597億円となっている。大幅に資産残高が減少したのは、国内外の株価が低迷し運用損が生じたことが原因だという。
資産残高の内訳は、厚生年金基金が25兆5524億円(対前年対比21.8%減)、確定給付企業年金が32兆8753億円(同10.3%減)、適格退職年金が8兆1319億円(同30.8%減)となっている。
業界別では信託業界52兆7547億円(シェア79.3%)、生保業界13兆4635億円(同20.2%)、JA共済連3414億円(同0.5%)となっている。
企業年金の受託件数と加入者数は、厚生年金基金が617件466万人、確定給付企業年金が5008件570万人、適格退職年金が2万5441件348万人となり、重複加入はあるが合計で1386万人となり、民間サラリーマンの約4割が企業年金に加入していると推定される。