1953(昭和28)年から始まった『農薬危害防止運動』。以来、半世紀を超えて農薬による危害防止を目的に厚労省、都道府県、保健所設置市および特別区(東京23区)が実施主体となり、相互連携のもとに推進されている。
同運動は、一部地域を除き6月単月のみの実施期間だったが、昨年度から気温や湿度が上がり、病害虫や雑草が発生しやすい6月から8月を中心に期間延長されての実施となっている。
ただ、長年にわたり関係府省、関係団体の協力のもとに実施されてきた同運動だが、かつてに比べ農薬による事故は減少したものの、依然として発生は続いている。
農水省では、本年度も、農薬の危害の防止方法、適正な使用および保管管理の方法並びに適正な処理などに関する正しい知識を広く普及していくほか、農薬の販売面において、特に毒物や劇物である農薬を適正に販売するよう引き続き指導していくことにしている。
なお、系統流通を担うJA全農も『安全防除運動』として、商系流通を担う全農薬(安全協)も『農薬安全一声運動』として、それぞれ同運動を支えている。