農政・農協ニュース

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「富士山」を世界文化遺産に 吉田口旅館組合でBG無洗米を採用

 富士山の主要登山道である、富士山吉田ルートの旅館などで組織する富士山吉田口旅館組合(井上洋一組合長)は、富士山の環境を守るための新たな取り組みとして、山小屋で使用するコメに、積極的にBG無洗米を採用することを決めた。

富士吉田口旅館組合のポスター 同組合はBG無洗米の採用で確実に節水と、廃水(コメのとぎ汁)の削減ができ、従来の精米を使用することで発生していた汚泥や、CO2の削減が実現できると採用に踏み切った。これを機に同組合では、富士山の世界文化遺産登録に向け、さらに強力に富士山の環境保全を推進していく考えだ。
 今年は、同組合に所属する17軒のうち、半数を超える9軒がBG無洗米の取り扱いをスタートさせる。来年以降、徐々に取り扱いを増やしながら、最終的には加盟山小屋全てでの取り扱いをめざす。
 同組合ではこれまでにも「環境配慮型トイレの整備」、「ゴミの適正な処理」、「登山道周辺の美化清掃」などに積極的に取り組んできたが、より実効が期待でき、取り組みやすい環境保全の方法として、BG無洗米の採用を決めた。ポスターやチラシも作成し、広く取り組みをPRしていく。
 富士山は世界文化遺産登録をめざしており、実現のためにはこれまで以上の取り組みが必要だ。特に確実な効果が期待でき、環境省「我が家の環境大臣WEB」でも紹介されたBG無洗米の採用は切り札となる。
 同組合では、日本の象徴である富士山から、地球に対するマナー、人に対するマナーの手本になるような取り組みを、日本中、世界中へ発信できればと考えている。

(2009.06.30)