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牛や豚を担保に畜産農家支援の融資を展開  日本政策金融公庫

 牛や豚などを担保にするABLという融資手法が注目されているが、日本政策金融公庫農林水産事業は、九州の畜産農家を対象にこれを展開する本格的な仕組みを開発したと7月30日発表した。

 同公庫は昨年、千葉県で、担保となる肉用牛の日常管理や貸し倒れ発生時の担保処分について同県食肉公社や飼料会社と協定し、これに基づいて今までに9件のABL融資を決定した。
 今回は食肉加工品や飼料の製造、牛と豚の生産飼育をする全国各地の民間会社4社と協定して、大分県の肉用牛農家に対し、同協定に基づく第1号融資を決定した。
 さらに千葉県では新しく養豚でも県食肉公社と協定を結び、農業共済組合や養豚生産者団体の協力を得て、同協定に基づく第1号融資を7月に決定した。
 公庫はこの手法が全国的に活用できるよう他の畜産業種にも対応できるスキームの構築に取り組み、民間金融機関と連携しながらABL融資手法の普及を図っていくという。
 ABLはアセット・ベースト・レンディングの略で、事業活動そのものに着目し、動産や売掛金などを担保にする仕組みだが、公庫と南九州畜産興業?との間に結ばれた協定は次の通り。
 (同社は)農家と協力して担保豚や担保牛の状況を確認し公庫に報告飼養管理が悪化したような場合は同社、公庫、農家の間で経営改善を図り、貸し倒れを防止万が一貸し倒れ発生した場合は同社が担保の牛豚が商品化するまで飼養管理を引き継ぎ、商品化された段階で出荷する。

(2009.08.03)