◆面積・年齢要件の撤廃を明記
麻生総理は会見で「改めるべきは改め、伸ばすべきは伸ばすという視点に立つ」とし
これまでの構造改革路線で地方の疲弊、格差拡大などが広がったことを挙げ、「行きすぎた市場原理主義は改める」と強調した。
農業政策は「社会を支える日本独自の仕組みを伸ばす、とのキャッチフレーズのもと、▽平成の農地改革の断行、▽食料自給率50%を目標に所得の増大と生産性の向上を掲げた。
マニフェストの詳細では食料自給率50%をめざして▽考えられるすべての対策を講じ努力する農家の経営を支え所得最大化を実現、▽農山漁村を活性化するための政策の着実な実施を挙げ、「これらの施策はすべての意欲ある農家を支援対象とし面積・年齢要件は撤廃する」と明記した。また、21年度は補正予算も含めて十分な予算を確保したとして、今後も「永続的に毎年必要な予算を確保、内容を充実させる」ことをうたった。
そのほか、耕作放棄地、不作付け地の解消と二毛作の推進など農地のフル活用政策と、米粉や飼料用米など「水田としての利用」をしながら生産調整にもなる取り組みで十分な所得が上げられるよう「重点的な支援の拡大」も強調した。
生産調整については「不公平感などの改善を図りつつ豊作などによる価格下落があっても経営に影響させないようにする措置を充実」と記述されている。