従来のシートクッションに用いられるポリウレタンは、石油由来のイソシアネートおよびポリオールを反応させて製造している。
今回開発した植物由来ポリウレタンでは、石油由来のポリオールの一部を非可食植物であるトウゴマ由来の「ひまし油」の成分に置き換えることに成功した。
「ひまし油」の成分を分子レベルでポリオールに近い構造へと変性させる技術を用い、自動車用シートに要求される反発弾性、耐久性の確保を実現した。新型のプリウスとレクサスに採用されている。
乗り心地を含めた性能を保持しながら、製造から廃棄に至るポリウレタンのライフサイクルにおいて、二酸化炭素排出量を抑制するとともに、限りある石油資源の使用量低減に貢献している。
(写真)開発された植物由来の自動車用シートクッション