委員会には各関連団体や企業、農水省職員、販促を手掛けるプランナーなどが出席した。
今年は中酪が5カ年で進めてきた販促活動「牛乳に相談だ」キャンペーンの最終年。上期を振り返り、最後のツメとなる下期をどう展開していくか上期の報告をもって議論された。
開会のあいさつで中酪の門谷廣茂専務理事は「消費の減退を食い止める対策を進めてきたが右肩上がりになってないのが現実。下期は総仕上げとして成果のある年にしたい」と話した。
農水省生産局畜産部牛乳乳製品課の俵積田守課長補佐は「昨年度の生産状況はマイナスだったが今年度はプラスに転じる見込み。しかし需給調整の難しさを感じている。需給に見合った生産をすれば市場は減少するだけ。やはり消費拡大が必要」とし、「生産者と消費者を取り持つ関係者をいかに取り込むかがキャンペーンに必要なポイントだろう。生産者に意欲を持たせられる取り組みにしたい」と話した。
◆安心・安全のイメージ「100%国産」を武器に
上期の販促は主婦層と「100%国産」のアピールに特に焦点をあてて行った。その結果、6月に実施した同キャンペーンに対するアンケートで30〜40代女性のキャンペーンに対する印象度が今までで最も高かった。同様にテレビCMも中高生とともに主婦層の印象度は過去最高だった。
8月に主婦を対象に行ったアンケートでは、CMの効果で牛乳が国産100%であるという意識が強まり、それが購買にも結び付いているという結果となった。しかし実際に売り場で購入する際には意識されていない傾向にあることから、実効的なメディアの活用が今後の課題だとしている。
牛乳の消費を足止めする要因のひとつが成分調整牛乳のシェアの高まりだ。成分調整牛乳の“安さ”に負けない無調整牛乳のいいところを伝え、マイナスイメージをなくすような販促を下期の課題としている。高い評価を受けている企業とのコラボは今後も継続し、販促への貢献につなげたいとしている。
(写真)上:門谷廣茂専務理事
下:農水省生産局畜産部牛乳乳製品課の俵積田守課長補佐