「コープネットエリアの地産地消の取り組みから日本の食と食料・農業を考える」と題されたこのシンポジウムには、生協の組合員理事、生協職員、JA関係者ら256名が参加した。
シンポでは、県内で生協と全農県本部が協同組合間提携を締結している千葉県、茨城県、長野県から、各県における取り組み状況などが報告された。ここでは、事業面だけではなく、産地と生協組合員の交流が広がり、相互の理解が深まっていることも報告され、「エリア内地産地消」とともに「連絡会」結成の目的の一つに掲げられている「エリア内交流」が着実に促進されていることが確認された。
◆顔のみえる関係づくりをもっと
秋田俊毅全農常務は、いままでは価格などで生産者と消費者が対峙していたが、「お互いを知りたい」と思い行動することで「消費者のための生産」「生産者のための消費」を考えることでその「距離が縮まる」とこの取り組みの意義をあいさつで強調した。
赤松光コープネット理事長は、自給率が1ポイント上がったといわれるが、実態としてはいままでと同じ傾向にあり、「日本のなかで自給率・自給力を上げていくことが大事」だとし、そのためには「いままで以上に、生産者と消費者が顔の見える関係づくりをしていくことが大事だ」とあいさつした。
(写真)あいさつする赤松光コープネット理事長