20年産大豆の集荷量は20万5015tで8月末現在の販売数量は、13万3456tとなっている。前年比では77%の実績。 ただし、JA全農の直近のまとめによると、全農分は約8割が販売契約済みになっており「9月に売り切ることが目標」としている。
販売方法別にみると、入札販売が17%、相対が19%で、契約栽培が63%と大半を占めている(8月末)。
落札価格は緩やかな低下傾向で推移し、8月の落札平均価格は60kg7035円(消費税込み)となった。落札率は例年に比べて低い。11〜4月は20〜30%、4月以降は20%を下回り8月末現在の累計も21%となっている。
背景には消費不況がありそうだ。1-6月期の豆腐の消費状況は、金額で前年比▲1.2%、数量で▲0.2%となっている。
油揚げ・がんもどきは金額ベースで同▲0.7%、納豆は同▲7.7%、みそは同▲2.9%。しょうゆは同プラス2.4%だが、その他は落ち込んでいる。総務省の家計調査の食料支出全体の金額は同▲0.6%。それにくらべて豆腐、納豆、みその落ち込み幅が大きいことが分かる。
◆21年産大豆は19万5000tの集荷見込み
21年産は作付け面積11万8724haで集荷見込みは19万5345tと7月2日の国産大豆協議会で報告されている。
ただし、7月は北海道で長雨、日照不足により生育の遅れがみられ、九州北部では大雨による冠水で被害の大きかったほ場では再播種をしたなど、生育が心配された。
その後、北海道は8月には天候が回復し生育の遅れを徐々に取り戻しつつあると報告されたが、着莢数が少なく減収のおそれがあるとされた。また、九州、中四国、東海地方では長雨や豪雨で播種作業が遅れていたほ場の収量低下が懸念されている。