価格は「輸入麦の政府売渡ルール検討会」が示した新たな改定ルールに基づいて決めた。
ルールは価格改定月の2か月前までの直近6か月間の政府の平均買い付け価格をもとにする。今回は3月〜8月まで。当面は年2回(4月、10月)改定する。
それをもとに算定すると5銘柄の加重平均価格はトン4万9820円と4月の価格改定より23%引き下げることになった。
銘柄別では▽米国産ノーザン・スプリング(パン・中華麺用)5万1600円(▲23%)▽カナダ産ウェスタン・レッド・スプリング(パン用)5万4640円(▲24%)▽米国産ハード・レッド・ウィンター(パン・中華麺用)4万6810円(▲21%)▽豪州産スタンダード・ホワイト(日本麺用)4万6820円(▲27%)▽米国産ウェスタン・ホワイト(菓子用)4万7460円(▲18%)。
輸入小麦の政府売渡価格は国際相場高騰の影響で20年10月期にはトン7万6030円に値上げされた。その後は、相場の下落で引き下げが続いている。
一方、穀物相場の高騰で米粉の利用拡大を本格化させようとしているが、小麦価格の下落でその普及への影響も懸念される。
舟山康江政務官は記者会見で「食料の国際価格が長期的には上昇基調にあるなか、米粉の普及は自給率向上の観点から水田を有効活用して新たな需要を作りだそうということ。小麦価格が下がれば環境的には厳しいが、そこを乗り越えて一定の支援措置をしながら、いかに供給を増やすか。この政策の流れは強力に進めていきたい」と話した。