「野菜などができにくい所で新規需要米を作れば減反扱いにするという制度は今までの減反政策と根本的に違う」が、これを作付けしても「実需者がなければエサ米になるから生産拡大には商品開発と営業が不可欠」(涌井徹社長)として同社は多様なコメ加工品づくりを進めている。
「消費者は自給率を考えて商品を買うわけではない、価格や味、栄養などの付加価値を高めなければ」(同)として開発した加工品の中には玄米と発芽玄米を原料にした米粉めんなどもある。
栄養価は高いが、食べにくくて普及が難しかった玄米系のあい路を1つ開いた形だ。
5月から製造・販売している商品は大別して▽白米めん▽発芽玄米めん▽冷凍生めん▽同ゆでめん▽同調理めん▽乾燥めんなど。
メニュー別に分類すれば和風(そうめんなどを含む)・洋風(パスタなど)・中華風・デザートとなる。
9月末には米めん専用工場が完成し、製粉機・米粉ミキサー・製めん機・乾燥機・ゆでめん機などを導入。
「地産地消のめん」として地元以外のコメ加工も引き受けるOEM生産にも対応する。
製造能力は年間1万t(コメ60?で17万俵)が目標だが、当面は年間5000tの米めんをつくる準備を整えている。
販売先は全国のコンビニ、生協、学校給食、外食チェーン、スーパー、食品メーカーなどが中心。
今年に入って食品卸売会社などが開いた展示会に出展し、今、多くの会社との商談を進めている。