今年は果実数が多くなる「おもて年」にあたり、うんしゅうみかんの出荷量は11月上旬まで平年を2割程度上回っている。消費の減退もあって流通在庫も増えていることから、卸売価格は近年でもっとも低水準となっているという。今後も出荷量が多いことが見込まれさらに価格下落が予想されている。
このため全国果実生産出荷安定協議会(茂木守会長)は出荷の最盛期を迎ええつつある早生みかんの価格低下を防ぎ、12月中旬から出荷が本格化する普通みかんへの影響もふせぐために、農水省と緊急需給調整特別対策事業について協議、農水省は発動を承認した。
12月10日までの販売分で生食用果実の一部を市場隔離し、果汁原料向けとする。実施数量は期間中の出荷計画数量の20%程度の約1万トン。対象は低糖度などの低品位品、2L以上、2S以下の生食用果実。