09年3月期決算では世界的な金融市場の混乱の影響で経常損失6127億円、当期純損失は5657億円となり、13期ぶりの経常損失となった。
農林中央金庫は会員からの1兆9000億円の増資を3月末までに実施した。
今期は株価の上昇や金利低下など市場環境が好転したことに加え、「経営安定化計画」で決めた保守的な財務運営によって黒字決算を確保した。
自己資本比率は18.3%で3月末より2.65%上昇。自己資本のうち基本的項目(Tier1)比率は12.76%と同3.16%上昇した。
有価証券等の評価損は1兆1161億円で3月末にくらべて9767億円改善した。
ただし、下半期については景気の先行きに不確実性があるとして与信関係費用も見込むため利益マイナスと予想。通期では経営安定化計画で目標とした500〜1000億円の経常利益の達成を見込んでいる。