農政・農協ニュース

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農薬価格 大半の品目は据置き JA全農

 JA全農は平成22農薬年度(12月〜11月)の価格について、メーカー各社と6月から交渉してきたが、大半の品目を据置きとすることで決定した。

 メーカー側は、農薬登録更新時に安全性に関する追加試験データを求められるなど、登録維持に関する経費が増大している世界的に食料作物の作付が拡大し農薬市場が活況を呈し、農薬の需給が逼迫している原油価格は下落したが、農薬の原料である中間体、副原料は下がっていない、ことなどから値上げを要求した。
 これに対して全農は、登録維持経費の増大、原料価格の高止まりなどの状況については一定程度認めるが、農業所得減少に歯止めがかからない状況である生産資材価格の引き下げが強く求められている、ことを踏まえ、合理化による値上げ要因の吸収を強く求めると同時に、原料価格が下がっている農薬については引き下げを求めた。
 交渉の結果、原料価格が下落したマシン油、銅剤、一部の茎葉処理剤については価格を引き下げた。一方、塗料や自動車部品に使われるエポキシ樹脂の副産物であるD-D剤は、景気低迷のため樹脂生産が落ち込み原料供給がひっ迫。製造工程を変更して増産しているが製造コストが大幅に上昇したため値上げされた。また、製造コストが大幅に上昇したフサライドなど一部水稲剤も値上げされた。
 これらの品目を除いた大半の品目の価格については「据置き」で決着した。
 また全農は、担い手農家のコスト低減に貢献する大型規格品の拡充についても協力を求めたが、下記の5品目を新規に設定した。これで、大型規格品は合計210品目となる。
嵐ダントツ箱粒剤10kg
ピラクロン1kg粒剤(10kg包装)
ピラクロンフロアブル2リットル
グランドオンコル粒剤3kg袋
デジタルメガフレア箱粒剤

(2009.11.30)