農作物の作付け延べ面積は減少傾向が続いており、20年は426万5000haで前年より4万1000ha(1%)減少した。豆類や雑穀などの作付け面積は増加したが、水稲、果樹などの作付け(栽培)面積が減少したことによる。20年の耕地面積462万8000haに対する耕地利用率は92.2%となった。
田の作付け延べ面積は230万1000haで前年より2万9000ha(1%)の減。耕地利用率は91.5%で前年より0.6ポイント下がった。
農業地域別にみると、北海道は前年並みで、東海(前年比0.2%増)、沖縄(同0.6%増)で上昇したが、それ以外の地域では低下した。九州では水稲や大豆の裏作として麦をつくる年二毛作体系の地域が多く、沖縄では水稲の二期作が行われているため100%を上回っている。
畑の作付け延べ面積は196万4000haで前年より1万2000ha(1%)の減。耕地利用率は前年より0.2ポイント下がり93.0%となった。果樹、工芸農作物、麦類などの作付けが減少したため。
北海道では麦類の後作として飼肥料作物のすき込みを行う輪作があることから100%を上回っているものの、0.1ポイント低下して101%となった。
九州では0.2ポイント増え、四国は前年並みであったがそれ以外は低下した。
農地確保とともに、耕地利用率の上昇も食料自給率向上の鍵を握る、農林水産省が昨年末に示したおおむね10年後に自給率50%を実現するイメージでは耕地利用率110%が前提となっていた。